皆さんはドローンで撮影した空撮写真・映像をどのように保存していますか?
ほとんどの消費者向けドローンの機体にはSDカードスロットが備えられており、そこに空撮した画像が保存され、また同時にコントローラーに使用するスマートフォンやタブレットにも画像が送信されるという仕組みが一般的です。
今はSDカードも低価格化が進んで32GBの容量でも1000円前後で買えることは珍しくありません。そうした価格面での理由からも撮影した写真や動画をそのままSDカードに保存しているという方も多いのではないでしょうか。
ですが、SDカードへの保存は実はあまり好ましくありません。その理由を共有したいと思います。
1. そもそもSDカードは長期保存用メディアに向いていない
SDカードをはじめとする各種メモリーカードは電気でデータを記録する媒体です。そして特に長期間データを保存した場合、電子が媒体から漏れてデータが自然消滅することがあるというのです!
何とも恐ろしい自然消滅!
ちなみにこの長期間というのはだいたい5年-10年を目安にされているそうですが、この他にも静電気の影響によりデータが消滅するという事象もあるとのこと。これらの条件により必ずしも5-10年保存が可能とは限らないということです。
<以下はWikipediaからの引用>
フローティングゲートに充電した電子によって情報を記憶するという構造のために、書き込まれたデータの保持期間は有限である。メーカーの公称値では、書き換えによって劣化していない状態(書き換え限度の10%以下)で数年(TLC)・5年(MLC)・10年(SLC)、書き換え限度まで達した状態から1年となっている[3][4][5]。これは環境の影響を受け、高温や放射線のあたる環境下においては保持期間は通常よりも短くなる(条件次第では使用不能もありうる)。
上記を見ても、メモリーカードが長期保存用ではないということは明らかですね。
不測の事態を招かないためにも細めにバックアップを取っておきたいものです。
2. 墜落時の衝撃によるデータ破損の懸念
他のカメラにはなくドローンのカメラだからこその懸念。それは墜落時の衝撃によるデータの破損です。
ぼくはこのブログの記事でも書いたようにドローンをクラッシュさせたことがありますが、そのときも懸念の一つは撮影していた画像の破損や消去でした。幸い画像データには一切影響はありませんでしたが、衝突の度合いやカメラ(とSDカード)そのものが衝撃によって大きくダメージを受けてしまった場合中身のデータが消失する可能性も当然高くなります。
また仮にドローンが水中にポチャンしてしまった場合、SDカード内のデータの復旧は望みが薄いでしょう。もしできたらラッキーくらいのものであまり期待できるものではないはずです。
3. 紛失の恐れ
何せあんなに小さいメディアですから、何枚も同じようなカードを持っていたら1枚や2枚どこかいってしまった、どこにしまったっけ?なんてことがあっても不思議ではありません。
整理整頓、小物収納に絶対の自信ありという方以外はやめておきましょう。
かくいうぼくも実はSDカードのデータ消失経験が一度だけあります。ドローンで撮影した画像ではなかったのですが、通常のデジカメで撮影した動画をSDカードに保存したままカメラに入れっぱなしで保存していました。
1ヶ月2ヶ月くらい経ったあとでしょうか。
たまたまそのカメラを使用する機会があり、撮影前にSDカードのデータをバックアップして空にしようとしたのです。
ですが、メモリーカードスロットにカードを差し込み、中身の画像を移動させようとした瞬間、カード内にはまったくファイルが残っていないことに気がつきました。
リーダーの接触不良か何かかと思い、カードリーダーを再度差し込みしたり、PCを再起動させたり、いろいろと試しましたが、結局画像ファイルは見つからずじまい。
そのとき色々と調べた結果、SDカードのデータはちょっとした原因で消失することがあるということを知りました。インターネット上にも様々な事例が報告されており、中でも以下の日経BPのサイトの記事は参考になりました。
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/basic/20091109/1020302/?P=1
それからというもの、ぼくは空撮するたびにすぐにハードディスクなどへバックアップをすることにしています。
せっかく空撮して撮った画像。万が一のことにも備えて大切にかつ安全に保存したいものですね。
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