先日”初めて購入するドローンにはDJI Phantomをおすすめする理由“という記事を書いた後いくつか質問を頂戴しました。その中の一つにあったのが、4K対応モデルを買うべきかどうか、というもの。
ということで今日は4K対応モデルに対する自分の考え方を皆さんに共有したいと思います。
この記事の想定読者はドローンを初めて購入する人です。(それ以外の方は時間の無駄ですのでスキップしましょうw)
Phantom4が4K対応カメラを標準装備しているということで購入を検討している方も、画質の観点では視点が少し変わるかもしれません。(本当に4である必要があるかどうかですね。)
まず考えるべきポイントはドローンで何をするのか、どうやって利用するのかです。
ここでは大きく個人利用と商用利用という2つの軸で考えてみたいと思います。
個人利用について
ドローンを初めて購入しようと思う人々のほとんどは空撮に興味があると思います。
空からの風景を写真に収めたい、動画を撮ってみたい。そしてどうせ撮るならキレイな画像を撮りたい。するとやはり4Kかといった質問を頭の中でグルグルさせている方も多いと推測します。(かつての自分がそうでした笑)
DJIのPhantomを例にしても4kモデルと非対応モデルでは、だいたい3万円近くもしくはそれ以上の価格差があります。
加えて初めて購入するドローン。操縦ミスにより墜落することを考えるとこの価格差は決して小さいものではないでしょう。
この個人用途の空撮画像について一つ質問です。
皆さんはどういったデバイス/画面で空撮画像を見ることを想定していますか?
撮影した動画をパソコンに取り込んで視聴、Youtubeにアップして友達と共有したい、もしくは空撮のアプリで取得したままスマートフォンのみで視聴でしょうか。
もしスマートフォンやタブレットといったモバイル端末からデスクトップPCまでの端末での視聴を想定している場合、4K動画はその画質を十分に発揮することはできません。なぜなら4KはTVや映画の大きなスクリーンで視聴したときにはっきりと差が出るタイプの画質だからです。
加えて今はモバイル端末の時代です。街中を見てもわかるようにあたりを見回すと皆さんスマホばかりいじっていますよね。そしてそのスマホで何をしているのかというとFacebookやLine, Instagramに投稿された写真や動画を見たりしているわけです。そうですあの小さいスクリーンでです。4Kの動画を見たってあの小さいスクリーンではほぼ無意味に近いでしょう。どこまで4Kで撮影された超超高画質を堪能できるか、クエスチョンマークが浮かびます。
また一般的には約3メートル画面から離れると720pと1080pの区別すらつかないという報告もあります。下記のグラフ参照。(グラフは下記参考URLからの引用)
グラフの見方:
横軸がテレビのサイズ、縦軸が画面からの距離。例えば50インチ、距離3メートルの点を見ると720pと1080pがちょうど交差する位置になっている。これはどちらであってもほぼ同じに見えるということ
参考URL
http://www.digitaltrends.com/home-theater/720p-vs-1080p-can-you-tell-the-difference-between-hdtv-resolutions/#:kLkNOZZjfPTC3A
この、ほとんどの人がタブレットも含めモバイル端末でコンテンツを消費しているという事情を考えた場合、あなたが考えているドローン用途に4Kは必要でしょうか?
次に商用利用について
これは間違いなく4Kモデルをおすすめします。
例えば今までプロのカメラマンとして活躍されていて、これから空撮の領域に踏み込もうとしている方は将来のビジネス拡張の可能性を踏まえて4K対応モデルを購入されるのが良いです。いざTVや映画の大スクリーンで視聴できる映像を依頼されたときに機材がなくて請け負いないでは機会損失になってしまいます。
ただし4Kモデルのデメリットには、4K撮影時に
1.データ容量が大きい
2.バッテリー消費が多くなりドローンの飛行時間が短くなる
という点が挙げられます。
以上を表のようにまとめてみました。
撮影はいいから飛行だけ楽しみたいという人はもはや4Kかどうかは検討不要ですね。できるだけ長時間飛行できるモデルを選びましょう。
先月発売されたPhantom4は4K対応カメラが標準装備されていますが、20万円近くという価格は3に比べるとかなり高額です。画質という観点からのみ考えると、4である必要があるかどうか、購入前にもう一度見直す機会になったのではないでしょうか。
ちなみにタイではPhantom4の金額でPhantom3 Advancedが2つ買えちゃいます。。
多くの人にとっては安い買い物ではないドローン。
皆さんにとって最適なモデルを選ぶことができればいいですね!