水の都ヴェネチア、芸術の都フィレンツェ、ローマのコロッセオなど世界遺産を始め数多くの観光名所を有する美しき国イタリア。
世界遺産の登録数では世界一を誇る観光大国でもあります。
これだけ魅力が詰まった国ですから海外旅行の際にドローンを持っていって飛ばしてみたい!と思われる方も多いでしょう。
今日はそんなイタリアのドローン法規制についてご紹介します。
陽気なイタリア人のイメージとは裏腹にドローンに関してはかなり厳しいようです。
イタリアのUAV/ドローン法規制
イタリアでは2013年にUAV(無人航空機)に関わる初の規制が施行されて以降、都度改訂が行われています。当然ドローンの飛行もこの中に含まれます。
それでは以下実際の規制の詳細を見ていきましょう。
・すべてのUAV/ドローン操縦者はUAV操縦のための資格を有する必要がある
->注意しないといけないのは、この資格はイタリアの航空管轄当局であるENACの認可したトレーニングセンターで発行されたものである必要があるということです。
・地上から150メートルを越えての飛行は禁止
・水平方向に500メートルを越えての飛行は禁止
->原則目視範囲内での飛行が認められています。他の国と異なるのは、目視範囲内を具体的な数値で示しているところです。そしてこの距離を越える飛行に関しては、万が一の衝突に備えるための手順とシステムが必要とされ、かつそれらとともにENACからの事前許可取得が必要です。
・人混み上空、集会上空、鉄道/高速道路上空、国立公園、都市部、インフラ施設、工場は飛行禁止
->ほとんどの観光地は人混み上空と見なされる可能性が高いため実質的には飛行不可能と言えるでしょう。
・ドローンとのコンタクトを失った場合は直ちに飛行を禁止させること。
・空港から半径5km以内は飛行禁止
・飛行は日中に限り可能
・機体総重量は25kg以下に限る。25kgを越える場合は別途ENACからの許可ならびにUAV/ドローンの機体登録が義務付けられる。
・ドローンに危険物質を搭載しての飛行は禁止
・人や建物から50m離れた状態で飛行すること
・ドローンの飛行に適用可能保険に加入していること
いかがでしたでしょうか。
特に資格を有している必要がある点(イタリア国内で取得する必要あり)と保険に加入していないといけない点は一般外国人が越えるにはハードルの高い条件と言えます。現状日本国内で提供されているドローン保険は日本国内でのみ適用対象となるためです。
保険は現地イタリアで加入する必要がありますが、果たして旅行者に適した短期プランがあるかどうかは不明です。個人的にあまり期待はできません。
イタリアはぼくが個人的に最も好きな国の一つであり、いつかドローンを飛ばしてみたいと常日頃思っている国の一つでもあります。
ですが上記の規制を見る限り、現状は旅行者としてドローンを飛ばすのは現実的ではなさそうです。
今後の動向に注目していきたいものです。
<Source>
ENAC(Italian Civil Aviation Authorization) Regulations
http://www.enac.gov.it/Servizio/Info_in_English/Courtesy_translations/info-1220929004.html
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