このネタ、書いておいた方がいいんでしょうか?
先日このブログのアクセスキーワードをふと眺めていたところ、“空港付近 UAV飛行禁止 理由”の検索ワードで訪問されている方を何人か見ました。
正直、えっ!?? と思いましたよ。だって今まで当然のこととして違和感なく受け止めて考えたことなんてなかったですからね。
「なぜ空港の付近でドローンを飛ばしてはいけないのか?」
なんて。
でも少し想像を膨らませてみて思いました。もしかしたらこの人は本当に何でダメなのかわからなくて理由を求めて検索していたのかもしれないと。
だから今日はなぜダメなのかを改めて自分なりに整理してみた結果辿り着いた一つの原理原則を書いてみたいと思います。
この原理原則は空港近辺でのドローンに限らず、ドローンを飛ばすこと一般に言えることです。
原則は車の”かもしれない運転”と同じ
“かもしれない運転”ってご存知ですか?
自動車の運転免許を持っている方なら教習所や免許更新時の講習で耳にしたことがあるかもしれません。
自分の前を走っている車が急ブレーキを踏むかもしれない、だから十分車間距離を保っておこう。
対向車線を走っている車が不注意でこちらの斜線にはみ出してくるかもしれない、だから対向車がいなくなるまで追い越しはしないでおこう。
赤信号を無視して交差点に突入してくる車があるかもしれない、だから交差点内の動きにも気をくばりスピードも落とそう。
路上駐車している車の陰から人が飛び出してくるかもしれないから、そばを通る際はスピードを落とそう。
というように常に予期せぬ出来事を想定しながら注意深く運転する運転姿勢のことを言います。
これの対義語は”だろう運転”で、Wikipediaにも載っている言葉です。(以下引用)
だろう運転(だろううんてん)とは、自動車の運転において、事故に繋がるような楽観的予測に基づいた運転を戒める日本語の慣用句
「だろう運転」の対義語として、より悲観的な視点から様々な可能性を想定し、十分な余裕(安全マージン)を持って運転することを指すのが、「かもしれない運転」である。
ドローンを飛ばすときも同じだと思うんですね。
空飛ぶコンピューターと例えられるほどにいくら高性能なCPUを搭載していたとしても、どれだけ先進的な自律飛行機能を持っていたとしても、電波の干渉や、天候(とくに雨、風)、モーターの不良、ヒューマンエラーなどの原因により、操縦不能や衝突、墜落といった問題が発生する可能性はゼロではありません。こういったリスクは常につきものです。
そしてそのリスクが現実のものとなったとき、それなりのスピードでそれなりの上空を飛んでいる物体が近くにいる人やモノにどのような被害を及ぼすかは想像に難くないでしょう。
少し想像してみてください。
自分の頭の上に、ドローンが落ちて来たらどうなるか。
自分が運転している車の上に突如ドローンが落下してきたらどうなるか。
電車通勤中に線路にドローンが落ちていたらどうなるか。
飛行中の飛行機の翼にドローンが衝突して翼が破損してしまったらどうなるか。(以下の動画をみてみましょう。)
単なる怪我だけでは済まず、場合によっては命に関わる事故になりうるものばかりです。
とりわけ大量輸送インフラである電車や飛行機との接触が発生した場合にはその被害は甚大なものになってしまいます。
だからこそ、常にこうした最悪のケースを予期しながらドローンも飛ばすべきなのです。
今飛ばそうとしているところは人が大勢いるな、もし墜落したら被害を与える確率はとても高い。だからもう少し離れた場所で飛ばそう。
近くには自動車専用道路があり交通量も多い。万が一道路に墜落してしまった場合、多くの車両を巻き込んだ事故につながる可能性がある。だからここでは飛ばさないようにしよう。
というように、
“かもしれない飛行”
の精神を持つべきだと思うんですね。
ドローンを飛ばす人はみな立派なパイロットなのですから。
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