普段はドローンの記事のみのこのブログですが、今回は年末年始特別企画です。
年末年始の休暇を利用してタイ北部メーホンソーンにある森の中のお寺Wat Tham Wuaで瞑想プログラムに参加してきました。
その様子を綴っておきたいと思います。
なぜ瞑想なのか?
実は以前から瞑想は行なっていました。
きっかけとなったのは瞑想について書かれたある本と出会い興味を持ったこと。試しにやってみるかと軽い気持ちで何回かトライすることはあったものの、本格的に日々の生活に取り入れるようになったのは昨年のこと。
今では毎日時間は短くても欠かさずに行うようにしています。
毎日の生活に取り入れてからというもの、集中力が増したり、思考が研ぎ澄まされたように感じたり(実際どうなのかはともかく。。)、目覚めが良くなったりと、なかなか効果を言葉で説明するのは難しいのですが、とにかく以前に比べ身体と心の両方が充実し、気力に満ち溢れたように感じるようになったのは事実です。
といってもぼくがやっている瞑想は完全自己流のもの。本に書かれていた方法通りにやってみたり、それを自分なりにアレンジしてみたり。誰かにやり方を教わったことがあるわけではありません。
そんな中、年末年始の過ごし方を考えている時にふとタイにいるんだからどこかのお寺で瞑想体験に参加するのもいいかもしれないという考えが浮かび、どうせならバンコクの喧騒から離れて自然の中で静かに過ごしたいと色々と調べるうちに今回ご紹介するWat Tham Wuaを知ったのです。
森の寺の場所とアクセス
さて、森の寺Wat Tham Wuaですが上記の通りメーホンソーンというタイ東北部、ミャンマーとの国境沿いの地域にあります。
地図を見ていただくとタイ北部の古都チェンマイからもだいぶ離れていることがお分りいただけるでしょう。
今回ぼくはバンコクからチェンマイまでは飛行機で移動し、チェンマイからはメーホンソーンまでのバスに乗って行くことにしました。
チェンマイの空港に着いたのは午前8時ごろ。そこからタクシーでバスターミナルに向かいます。チェンマイからメーホンソーンまでのバスは1時間おきに出ているという情報を事前に調べていたのですが、年末年始ということもあってか次のバスは3時間後しか空いていないとのこと。
仕方がないのでチェンマイの街を散策して時間をつぶします。
バスの出発予定時刻前にバス停に戻ります。バスといっても良くある大型の観光バスではなく(以前は走っていたらしいのですが)、14人くらいのいわゆるロットゥーと言われるミニバンです。
個人的にミニバンは嫌いなので乗りたくないのですが、他に手段がないので仕方なくバンの狭い席に乗り込みます。
チェンマイからWat Tham Wuaまでは途中山合いにあるパーイという小さな町を経由しておよそ6時間。
正直ミニバンでの6時間移動は、途中何度か休憩があるとはいえなかなか厳しいものがあります。
Wat Tham Wuaはメーホンソーンまでの道の途中にあるため、チケット購入時にWat Tham Wuaに行きたい旨告げればチケットにその目的地を書いてくれて渡してくれます。あとはそれをミニバンの運転手さんに見せれば大丈夫でしょう。
ミニバンに揺られること6時間、ようやくお寺の入り口に到着です。
入り口にはこのような立派な看板が立っています。ここからお寺までの道も一本道なので迷うこともないでしょう。
以下のお寺のWebsiteも参考にして見てください。
<Wat Tham WuaのWebsite>
http://watpatamwua.com/
受付
お寺の看板の場所から道なりに1Kmほど歩くとお寺の入り口が見えてきます。
周りを山に囲まれた広い敷地を持つ大きなお寺です。
お寺の入り口から少し歩くと本堂が見えてきますので、そこで受付を行います。
パスポートを提示し、指名や滞在日数を台帳に記載します。通常の宿のチェックインと同じですね。
今回は2泊3日の滞在にすることにしました。なお、滞在期間は自分で決めることができます。宿泊の予約等事前の連絡は一切不要です。
宿泊は1棟コテージに宿泊するか、僧房で他の参加者と雑魚寝するかを選びます。ぼくはコテージが満室だったので後者でした。布団やブランケットや支給されますのでご心配なく。またどちらの宿泊タイプでもホットシャワー完備です。
ちなみに宿泊料はどちらも無料です。朝と昼の2色が提供されますが、こちらも無料です。人々からのお布施で成り立っているんですね。
受付終了後、まずは宿泊施設に移動して着替えを行います。滞在中は上下白の瞑想服(上下白であればなんでも良い)で過ごすことが義務付けられています。瞑想服を持っていない場合は施設で貸し出しもしています。
また山の中にあるため特に朝晩は冷え込みます、上下白の瞑想服の上にダウンジャケットなどを羽織ることは許可されていますので、防寒具を持って行くことをおすすめします。ぼくが滞在した年末年始は朝晩の気温が10度以下になることもあり、ダウンジャケットで防寒していました。
注: 瞑想服はチェンマイのマーケットでも売られていますのでチェンマイ到着後に購入することも可能です。時間をロスしたくない方は事前に揃えておくと良いでしょう。

プログラムの様子
瞑想プログラムは日々のアクティビティ・活動内容がスケジュール化されており、そのスケジュールに沿って生活することが求められています。
以下に1日のスケジュールを見て見ましょう。
5:00-6:00 起床
6:30 本堂に集合。僧侶へのお供え。
7:00 朝食
8:00 本堂に集合。朝の瞑想。Walking Meditationという歩行瞑想も行います。
10:30 僧侶へのお供え。
11:00 昼食
13:00 本堂に集合。昼の瞑想。
16:00 お寺敷地内の清掃。この清掃が意外に集中し、個人的には瞑想タイムでした。
17:00 休憩。お茶やコーヒーを飲むことができる。
注: お茶やコーヒーはこの休憩時間以外にもスケジュールとスケジュールの間の休憩時間でも飲むことができます。
18:00 本堂に集合。夕方の詠唱(チャンティング: メロディのあるお祈りの言葉)
20:00 本堂に集合。夜の瞑想。
22:00 就寝

いかがでしょうか?
これを見るとまさに瞑想、瞑想の瞑想三昧。文字通り朝から晩まで瞑想しかしないライフスタイルです。
ぼくが訪れたのはちょうど大晦日だったので、特別プログラムとして夜の瞑想が23:00まで行われていました。
ルール
滞在中に守らなければならないルールは下記お寺のWebsiteにも記載されています。事前にチェックして行くと良いでしょう。
ここでは一つ一つ紹介できませんが、例として、
・喫煙や飲酒や禁止。
・大声で話したり他人を罵るような言葉の禁止。
・男女は同じ部屋に滞在してはいけない。
・毎日のスケジュールに沿って行動すること。
食事は朝と昼の2回提供されますが、間食はたとえそれが宿泊施設内であっても禁じられています。
あくまで瞑想をするための場所ですから、規律ある生活をすることが求められます。
<Wat Tham WuaのWebsite: ルール>
http://watpatamwua.com/daily-practice-schedule-and-rules/
参加してみての感想
さすがに日々のスケジュールを初めて見たときは果たしてこなせるかどうか不安はありました。
何せ1時間以上の瞑想時間が日に3回も設けられているのです。普段はそれほど長時間の瞑想というものはしたことがなかったので、途中が集中力が切れてしまうのではないか、そもそもこの規律ある生活スタイルに従えないのではないかと心配でしたが、いざ初めて見ると予想よりも簡単に適応することができました。
瞑想の時間も僧侶の語る言葉に耳を傾けるなどしているうちに時間は過ぎていきますし、1時間の瞑想もプログラムが進むに従って慣れていきました。
長時間の瞑想を集中して行ったことで、以前よりも早く瞑想状態に入ることができるようになったとも感じます。
日に2回の食事(それも最後の食事が午前11時)も意外と平気なもので、確かに午後になると空腹感は覚えましたが、お腹が空き過ぎて集中できないということもありませんでした。それよりも次に行われる予定の活動の方に関心があったのが大きかったのかもしれません。
2泊3日という短い滞在ではありましたが、美しい自然に囲まれた静かな場所でゆっくりと静かな時間を過ごすことのできる貴重な体験となりました。昨年1年間の間を通して心に蓄積した色々な淀みがすっと消え、濁りのない透明な状態に戻ったような感覚もあります。
瞑想に興味もなく軽い気持ちで参加すると痛い目を見ることになると思いますが、静かな場所で本格的に瞑想がどのようなものかを体験したいという方にはこれ以上の場所はないと思います。

いかがでしたでしょうか。
今回は完全にドローンと関係なく自身の体験記となる記事となりました。
ご紹介したWat Tham Nuaでの瞑想プログラムについてご質問のある方はブログの問い合わせフォームやTwitterなどから遠慮なくご質問いただければと思います。
日本語での情報が非常に限られていますので経験者として少しでもお役に立てればと思います。