鳥だったり昆虫だったりとドローンも様々なタイプのものが開発されつつある昨今。
カリフォルニア工科大学(Caltech)の研究員とイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校(UIUC)が共同でコウモリ型のドローンBat Botを開発しました。
その姿がこちら。
下の動画1:50あたりのところから飛行場面が確認できますが、もはや本物のコウモリと見分けがつかないくらい。
ちょっと離れたところから見たら絶対にロボットだと気付きません。
ざっと特徴をまとめて見ましょう。
重量なんと93g
あの小さいDobby droneでさえ199gの重さがある中、100g以下の重さです。
みなさん93gってどのくらいの重さか想像できますか?
そう、卵2つで大体100gくらいになるのでこれより軽いんです。
卵2つをポッケに入れたところを想像して見てください。ほとんど全く気にならない重さですよね。
あんまり軽いんで風などで吹き飛ばされないか心配になりますが、それはあまり懸念にならなそうです。なぜなら。
センサーによる可変式の翼
小さくて軽いからといって性能的に劣るということは決してありません。
Batbotには小型のセンサーが搭載されており、このセンサーに応じて肩や肘を起点に腕を曲げたり伸ばしたり捻ったりするなどして、翼を調整。実際のコウモリの翼と同等の動きをすることができるのです。
飛行中に受ける風に応じて翼を微調整することで翼についた皮膜が空気の捉え方を変化させる。
これによってコウモリは急降下や急旋回といった複雑な飛行を可能としています。
自然界でコウモリが風で吹き飛ばされる場面ってまず見ないですよね。あれはこうした複雑な翼の機構によっているのです。
この動きをロボットに取り込むとバッテリーの節約というメリットを生み出します。なぜなら翼を自在に変化させるということは風の力を最大限に利用するということを意味するからです。モーターを使って羽(プロペラ)を回転させる必要がなく自然の力を飛ぶ力に転換できるのです。
将来的に研究が進めばモーター等の外部の動力を一切必要としないで飛行し続けることのできる「究極のドローン」ができるかもしれません。
ちなみに羽はシリコンベースの素材でできており、薄さわずか56ミクロン, 0.056ミリメートル。
とにかく薄いということがわかりますね。
そのうち自然界に存在するほとんどの飛ぶ動物のロボットが作られてどれが本物なのかドローンなのか見分けがつかない物体が空を縦横に飛ぶ時代もやってくるのかもしれません。
<Source>
http://www.caltech.edu/news/engineers-build-robot-drone-mimics-bat-flight-53794
http://www.wetalkuav.com/bat-bot-engineering-art/
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