先日発表されたDJI Matrice200。
MatriceはDJIが開発する産業用途向けドローン。橋梁や鉄塔などの点検や建設予定エリアの3Dマップ作成情報収集などに利用される目的で作られています。
このMatriceの最新シリーズが今回発表された200シリーズ。
そしてぼくが注目したのが、先日もツイートした通りこのドローンに搭載されている安全性向上のための機能、有人航空機の検知です。
そう、Matrice200シリーズには周辺の有人航空機が発する飛行位置や高度を知らせる情報を受信することのできる受信機が搭載されるのです。
この有人航空機が発生する飛行位置や高度を知らせる情報はADS-B(Automatic Dependent Surveillance-Broadcast)と呼ばれ、M200シリーズにはADS-B信号を受信する装置が搭載。
ADS-B信号のトランスミッターを搭載した有人航空機からは、航空機を一意に特定するIDと飛行機の位置情報(緯度、経度)や飛行機の速度(水平速度、上昇、下降速度)などが発信され、数百キロメートル離れた位置から受信が可能。
パイロットに対して近くを飛行する航空機の有無を知らせることができます。
ちなみにこのADS-B信号は飛行中の民間航空機の位置をリアルタイム表示するウェブサービスFlightradar24でも確認できるそうです。
確かに下記の画面の左上にADS-Bの表記がありますね。
ぼくがなぜこの航空機検知機能に反応したかというと、もう読者の方はご存知かもしれませんが、ドローンが脅かしつつある空の安全を救う救世主となりうると思ったからです。
現在、世界中でドローンと航空機のニアミス、空港でのドローン目撃事件が頻発しています。
ここ数ヶ月のツイートをざっと見る限りでも、
海外のニュースメディアではこうしたドローン関連の事件が日常的に報道されるのはもはや珍しくありません。
ADS-B受信機を搭載したMatrice200シリーズはこうした事件をなくし、空に安全をもたらす救世主となりうるのです。
ただし問題点はADS-Bは全ての航空機に搭載されているわけではないということ。ADS-Bを発信機が搭載されていない航空機の情報は当然ながらMatrice200では受信できないわけです。
ドローンが誕生したことによって変わった空の安全事情。
空の安全を確保するためにはドローンだけではなく航空機側にも何らかの対応が必要になることは間違いありません。
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