前回ドローンと航空機のニアミスをこのブログで紹介したのが4月2日。
今日が4月21日なので約3週間あけて、また同じドローンと航空機のニアミス事件。
それだけ世界ではこうした事件が頻発しているということがわかっていただけると思います。
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【ドローンと空の安全】ロンドンヒースロー空港に向かっていた旅客機がドローンとニアミス 上空なんと3000メートル
今回事件が起きたのはカナダオタワ空港。2017年4月18日。
着陸態勢に入ったエアカナダエクスプレスのボンバルディア機がおよそ上空450メートル(1500フィート)を飛行中、乗務員がドローンを目撃。
乗務員は「ドローンを回避せざるを得なかった」と発言しています。
そして驚いたことにドローンを目撃した乗務員が管制塔に報告をした時の肉声がSoundcloudにて公開されています。
上のツイートに埋め込まれている再生ボタンを押すと音声を聞くことができます。(英語)
「ちょうど今我々の機体の左翼をドローンが横切って行った。」
とはパイロットの発言。飛行中にドローンを目撃したため、回避行動を取った結果の発言と思われます。
報告を受けた管制塔はすぐさま他の航空機のクルーに連絡。
予定とは異なる滑走路を使用するように指示を出したとのことです。
エアカナダエクスプレス便はその後無事にオタワ空港に着陸。
怪我人等は出ませんでした。
オタワ空港のCEO Mark Laroche氏は、
「こうした事件は増加傾向にある。ますます多くのホビー用ドローンが販売されるようになり、多くの人が購入している。中には注意深く安全な方法でドローンを飛ばさない人もいる。空の安全を脅かす憂慮すべき状況だ。」
というコメントを出しています。
カナダと言えばつい先月3月にレクリエーション目的飛行のドローン規制を強化したばかり。
そのあまりの厳しさに多くの批判を浴びた施策でしたが、この事件により彼らの規制強化の判断が、残念ながら、正しかったということを世間に知らしめる格好の機会となってしまいました。(カナダの規制強化について興味のある方は以下の記事を参照ください。)
オタワ空港近くでドローンが目撃されたのは今回が初めてではありません。
過去にも2016年5月にWestJet航空のパイロットが空港上空でドローンを目撃する事件が発生しています。(下記外部記事参照)
<関連外部記事(英語)>
Fighter jets scrambled after drone spotted near Ottawa airport
Mark Laroche氏はまたオタワ空港空域でのドローン検知システム導入も検討していることも言及しています。
事態はとにかく喫緊です。いつ実際の衝突事故が起きてもおかしくありません。
皆さんも決して空港のそばではドローンを飛行させないように注意してください。
<Source>
http://www.cbc.ca/beta/news/canada/ottawa/drone-reported-ottawa-airport-1.4075251