【ドローンと空の安全】中国重慶国際空港でドローン目撃 240フライト10,000人以上の乗客に足止め

先月からに引き続き中国では空港とドローンのトラブルが発生しています。

幸いにもけが人等一切発生していないようですが、250フライト、10000人以上の乗客に影響を与えるほどインパクトは甚大です。

中国重慶市の重慶江北国際空港は2017年5月12日(金)現地時刻9時28分、空港のブログアカウントにて、同日夕刻頃に空港近辺で複数のドローンが目撃されたために空港業務に支障を与えていたものの、業務を再開したと発表しました。

しかし、そのわずか1時間後、同ブログアカウントはドローンにより再度空港業務に影響が発生したと発表。同日午後11:30頃になってようやく通常業務に復旧しました。

この事件により40以上ものフライトが近隣都市への着陸を余儀なくされ、60以上のフライトがキャンセル。140以上のフライトが遅延となり10,000人もの乗客に多大な影響を及ぼしました。具体的な金額は明らかになってはいませんが、フライトがキャンセル、遅延になったことによる金額的インパクトも相当なものと予想されます。

 

同市のドローン規制状況に目を向けてみると、事件が起きるちょうど2日前、地元重慶市の保安委員会はドローン並びにUAVの違法使用に対するより強固な取り締まりのための対策をアナウンスしたばかり。

ルール違反のドローン飛行を行ったものに対して14500USD(およそ150万円)の罰金が課せられます。

 

中国でも空港近辺でのドローン目撃が急増加している

中国の民間航空当局の統計情報によれば、中国国内でドローンが空港の業務に影響を及ぼした事件の数は2015年の4件から昨年2016は23件にまで増加しています。

また、今年2017年だけでも同様の事件が中国南部だけですでに10件に上っています。

直近の類似事件では雲南省の昆明長水国際空港(Yunnan’s Kunming Changshui International Airport)において、今年2月から6件のドローン目撃事件が発生しています。

状況は中国に限ったことではありません。下記記事のように世界各地で頻発しています。

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【ドローンと空の安全】カナダオタワ空港着陸途中の航空機の左翼をドローンが横切る

 

こうした情報を見ると、いつ実際に航空機との接触事故が発生してもおかしくない状況にあることがわかっていただけると思います。(以下の参考記事は実際に飛行機とドローンが接触した場合を想定して作られたフィクション映像の紹介記事です。)

<関連記事>
【動画紹介】ドローンが飛行機と接触!?

 

今ぼくがいちドローンパイロットとしてできることは、こうして記事を書くことにより空港周辺での違法ドローン飛行がいかに危険かを情報発信することくらいしかできません。

この記事を読んで状況の深刻さを知ったという方、どんなに小さなことでもいいので(それがたとえ一つのツイートであっても)、何らかのアクションを起こしていただけると、書き手としてこれほど嬉しいことはありません。

多くの人が声を上げることが、きっと空の安全を守ることに繋がると信じています。

 

<Source>
http://www.scmp.com/news/china/society/article/2094266/over-240-flights-affected-10000-travellers-stranded-after-drones?amp=1

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