<2017年10月12日更新>
タイで新たにドローンの登録制度が導入されました。タイ国内でのドローン飛行を検討されている方は必ず以下の関連記事も参照ください。
<関連記事>
【海外ドローン規制】タイに新しいドローン登録制度が導入開始
この件、頻繁に質問を受けるので記事にもしておきたいと思います。
“タイでドローンを飛ばしたいと思っているんですが、ドローンを持って行くことはできますか?”
“今度タイのプーケットに行くんですが、現地のドローン法規制について教えてください”
最もよくいただく質問が、タイに旅行に行くのでドローンを飛ばしたいと思っているけど現地の法規制がわからないから教えて欲しいというもの。
地域別に言うと特にプーケットについての問い合わせが多いですね。
世界有数のビーチリゾートであるプーケットは紺碧のアンダマン海、高く生い茂るヤシの木、白い砂浜とドローン映えする景勝地であることは確かです。

ただし実際にタイ国外の人がタイ国内でドローンを飛ばそうと思うとなかなかハードルが高いというのが事実です。
以下にその理由を述べていきましょう。
法規制
まずタイにおけるドローン法規制ですが、2015年にタイ交通省(Ministry of Transport)が発表した、
“Announcement on Rules to Apply for Permission and Conditions to Control and Launch Unmanned Aircraft in the Category of Remotely Piloted Aircraft(遠隔操縦航空機カテゴリにおける無人航空機の飛行と操縦のための許可と条件の適用に関するルールの告知)”
が現在も有効なドローンまたはその他のUAV(Unmanned Aerial Vehicle: 無人航空機)に適用される法律となっています。
この法律の中で定められている規制の最も重要なポイントの一つがライセンスの取得です。
1. カメラを搭載した全てのドローンは政府への登録が必要
2. 2KGを超える全てのドローンは政府への登録が必要
“登録”とありますが、登録と引き換えにタイの民間航空当局であるCAAT(Civil Aviation Authority of Thailand)から飛行ライセンスが付与されるので、ここでの登録はライセンスと同義です。つまりタイではドローンライセンス取得なしにドローンを飛ばすことは違法行為となるのです。で
1と2をよく見るとわかりますが、カメラのついていない2Kg以内のドローンはCAATへの登録が不要(=ライセンス不要)ですが、ほとんどのドローンにはカメラが搭載されているので、実質ほぼ100%ライセンスが必要になるということを意味します。

そしてこのライセンス取得ですが、非常に時間がかかるのが問題です。
タイ国内でタイ国内居住者が申請するとしても数ヶ月は待つ必要があります。
日本などタイ国外から申請できるのかという点については、これもかなりハードルが高いです。
なぜか?
ライセンスの申請の前提として”タイ国内で補償される”ドローン保険に加入していることが必要ですが、このドローン保険に加入するにはドローンの実機を持ち込む必要があるのです。(ドローンのシリアル番号や機体の写真を保険会社に提出する義務があるため。)
意外と盲点になっていますが、ドローン保険というのはほぼ100%、その国の国内で起きた事故だけが補償対象となっています。世界各国で提供されているドローン保険で、国外補償対象になっているドローンはぼくが知る限りありません。皆さんがもし自身の居住国でドローン保険に加入していたら約款を確認してみてください。(このあたりのドローン保険の詳細は記事末尾の関連記事に詳述しています。)
以上により、規制と保険両方の観点からタイ国内で旅行者がドローンを飛ばすということは非常にハードルが高いのです。
こうした事情を受けてもなおタイでドローンを飛ばしたいという方、Drone@Bangkokが主催しているバンコクドローンワークショップにご参加されてみてはいかがでしょうか。
バンコクドローンワークショップでは、タイ王国ドローンライセンスを有した講師と共にバンコク近郊にあるドローン飛行場や河川、田園地帯を回りながらドローン操縦とカメラワークの技術を習得していくという半日から一日のトレーニングプログラムです。
タイでドローンを飛ばせるだけではなく、ドローン飛行の技術までも習得してしまおうという体験型アクティビティとなっています。
ご興味のある方は下記のリンクからワークショップ詳細を確認してみてください。(タイだけではなく、日本からの参加者(リピーターまで!)もいらっしゃいます。
バンコクドローンワークショップ
その他個別の相談についても当ウェブサイトDrone@Bangkokで相談を承っておりますので、Twitterや下記のお問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。
お問い合わせフォーム
また、タイのドローン規制の詳細は以下の記事で紹介していますので、合わせてご確認ください。
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