ドローン空撮ビジネスコモディティ化の危険性

先日DJIよりリリースされた小型ドローンSpark。

手のひらから自動で離陸できたり、人のジェスチャーに反応して飛行することができたりと、複雑な飛行ルートをドローンが自動飛行できる世界はすぐそこまで来ているんだなぁと実感しました。

DJIは過去にもPhantomXと名付けた自動飛行を行うコンセプトドローンを発表しています。この中ではスカイペインティングという、人が空に描いた軌跡に沿ってドローンが飛行するというモデルが提案されているのです。

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ドローン空撮ビジネスへの懸念

さて、このSparkのジェスチャーコントロールをみて感じたのが、ドローン空撮ビジネスというのは将来、AI(人工知能)を搭載した自動飛行ドローンに駆逐されるのではという懸念。

現状のSparkのジェスチャーコントロール機能を見る限りは、未だ直線方向といった単純な飛行ルートをコントローラーの操作なしに飛行することができるというもの。

しかし、これがさらに進化して上記PhantomXのスカイペインティングのような機能が実現した場合は、複雑な飛行ルートを誰もが空にドローイングを描くように直感的に設定でき、ドローンがその軌跡をなぞって飛行できるようになるでしょう。

 

現在のドローン空撮ビジネスは、

1.空撮を行いたいという要件の発生(需要者)

2.空撮を提供できる空撮業者(供給者)にコンタクト

3.空撮業者が空撮を実施

という大まかな流れになっていますが、これが将来

1.空撮を行いたいという需要・要件の発生(需要者)

2.需要者が要件に基づいて自らドローンに飛行ルートを設定し空撮を実施

という構造に変化する可能性が考えられます。

 

もちろんドローン空撮業者には過去の空撮経験に基づいた顧客の要件を実現するための適切な飛行ルート提案やドローンの飛行技術、ベストな撮影アングル、カメラワークといったノウハウはあるものの、こうした要素は過去の空撮映像を大量に学習したAIでもある程度実現されることが予想されます。

例えばある不動産業者が自社で扱う不動産物件の空撮を実施したいとしましょう。

現状であればドローン空撮オペレーター数社にコンタクトして、見積もりを取らせ、過去の経験や金額等の評価軸を元に空撮オペレーターを決定し、撮影を依頼して撮影映像を受領するという流れです。

これがAIを搭載したドローンであれば、過去に撮影された数千、数万に及ぶ類似の不動産物件空撮映像から最適な飛行高度、ルートや撮影アングルをドローンが提案し、当該物件を撮影するための飛行経路を決定。あとはそれに沿って自動飛行を行う。もちろん途中で遭遇する障害物は全てドローンが自動で回避してくれます。

顧客(=需要者)は地上でドローンが上空を飛び回っている姿をみながら、モニターに届く映像をチェック。必要に応じて飛行ルートを調整するといっただけで、空撮業者に依頼せずとも空撮映像を撮影することができるのです。

 

こうなると空撮というのは限られた者だけが実施できる技術でもなんでもなくなり、誰でも簡単にできるコモディティと化してしまう危険性を秘めています。

 

ドローン空撮の行方

さて、このような懸念がある中で商用ドローン空撮にはどういった方向性が考えられるでしょうか。

一つ考えられるのは海外での空撮需要に答えられるドローンパイロットまたは空撮調整業務です。

AIが発展した自動飛行ドローンが活躍する未来においても一部の高度な飛行技術や撮影技術をもつドローンパイロットは国境に関係なく顧客からオファーを受けることでしょう。

同時に海外での空撮需要に答えるための空撮プロジェクトマネジメントや調整業務は必要とされる仕事として残る可能性があります。各国にいうまでもなくドローンの法規制は各国によって異なり、他国でドローンを使用した空撮を行うとなれば現地での飛行許可取得から現地でAIドローン飛行を行う人物とのコーディネーション力が求められます。

もちろんこうした業務でさえ人工知能や人口翻訳に取って代わられる可能性はゼロではありませんが。

 

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