今後ドローンが向かう方向性の一つは間違いなくこれでしょう。
無音ドローン。
ドローンが抱える問題の一つが騒音。
以前公開した以下の記事にもある通り、ドローンが飛ぶ時の音は掃除機にも匹敵するのです。
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せっかく静かな場所でゆっくりと空撮をしようと思ってもプロペラの音で、あっ、ドローンだ!なんて周囲の注目を集めてしまって撮影の合間に相手をしなければならなくなることも珍しくありません。
実際に、サッカーやラグビーなど数々のスポーツ競技でドローン空撮映像が圧倒的に少ないのはこの騒音の問題だと言われています。
試合中にブーンという音を立てながら上空をドローンを飛行していたら、いくら試合に集中している選手といえども上空を見てしまいますよね。
しかしプレイ中のよそ見はたとえ一瞬であっても命取りになるのが競技スポーツの世界。
ぼくの知り合いで以前タイにプロサッカーの試合をドローン撮影に来られた方がおっしゃっていましたが、上記の騒音問題によりサッカー協会から許可を得るのが非常に困難だったそうです。
サッカー協会側の言い分は最もですよね。
プロスポーツの試合の勝ち負けは多くのステークホルダーに経済的影響を与えますから、ドローンが飛行していたことにより選手の集中力が削がれ、敗戦に繋がった、なんて言われたら反論の余地がありません。
そんなわけでドローンの音というのはドローンの可能性を狭める非常に大きな問題の一つなのです。
スポーツに限らずドローンの飛行音が小さくなることで得られる恩恵は様々です。
パッと思いつく限り挙げてみても、
・結婚式でのドローン空撮の需要増加
一生に一度のイベント(基本的には?) である結婚式をドローン空撮で記念に残したいという需要はかなり多いですが、懸念騒音。
厳かな雰囲気の下執り行われる式で、ブンブン音を出す物体が飛んでいては雰囲気をぶち壊すなんてことにもなり得ます。参列者にドローンに対してネガティブなイメージを持っている方がいればいくら新郎新婦が希望したとしても苦情に繋がる可能性も。
だからこそ音のしないもしくは非常に小さいドローンは結婚式でのドローン空撮の可能性を大きく広げてくれるのです。
ちなみにぼくが今まで見た中で最も美しいドローンによるウェディング映像はこちら。必見です。
アングルやカメラワークも見事ですが、音楽も絶妙です。
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・監視活動用ドローン
監視と一口に言っても不法侵入対策のホームセキュリティ用の監視から、国境の監視まで幅広くに渡りますが、こうした秘匿的に行う方が好ましい活動においては音のしないドローンは重宝されます。
ということでメリットの非常に多い無音ドローン。
音の静かなドローンを研究している人がいないか色々と調べてみましたが、残念ながらめぼしいものは見当たらず、今後の技術の進展に期待したいものです。
参考までにYoutubeに投稿されている飛行音の小さい小型ドローンの映像をリンクしておきます。
小型のドローンは大型に比べ音は静かですが、このドローンはその小型ドローンの中でも確かに静かです。
Sparkのような高性能小型ドローンが市場に投入されつつある昨今。
今後は音の削減に注目です。
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