海外ドローン規制シリーズ、今回はドローンの本拠地とも言える中国における新たな規制の動きをお伝えします。
新規制の概要
中国政府が2017年6月1日に発表したところによると、今後機体重量が250グラムを超えるドローンは全て保有者の実名とともに政府への登録が必要になります。
中国国内ですでにドローンを保有しているオーナーは2017年8月31日までに登録を行う必要があるとともに今後新しくドローンを購入する者についても機体の登録が義務付けられます。
また特に明記はされていないものの、この規制は中国国内に住む外国人、中国を訪れる外国人にも適用されると思われます。
規制制定の背景にあるのは?
さて、今回新たに制定されたドローンの実名登録規制、背景には一体どのような事情があるのでしょうか?
このウェブサイトでも繰り返しお伝えしているように現在世界各国でドローンが空の安全を脅かす事件が頻発しています。
とりわけ最も懸念とされているのが、度重なる空港周辺でのドローンの目撃による空港の閉鎖や飛行中の航空機とドローンとのニアミスです。
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また中国国内でも最近無許可で機密エリア上空をドローン飛行させたとして2人の男性が中国警察当局に逮捕されるという事件も発生しています。
こうした事情を鑑み、航空安全を保証するために中国でドローン規制を管轄するCAAC(Civil Aviation Administration of China)はドローンの実名登録に乗り出したと考えられています。
登録の方法は?
気になる機体の登録方法ですが、海外のニュースメディアで詳細手順を記した記事を見つけたのでシェアします。
細かい手順はそちらの記事に譲る(記事最下部に登録方法の詳細のURLを貼り付けています)としてここではサマリーで内容を抜粋して紹介します。
登録はオンラインで完結しますので、出発前に準備することが可能です。
1. 登録用URLにアクセス(現在のところ中国語のみ対応ですが、詳細手順を説明したURLでは英語説明があります。)
https://uas.caac.gov.cn/Factory/Login/login.html
2.アカウントを作成する
作成時に電話番号が必要になりますが、これは国外の電話番号でも問題ないと思われます。
3.個人情報の登録
名前や住所、メールアドレス、パスポート番号など個人情報を登録します。
4.機体情報の登録
登録する機体の詳細情報を入力します。機体やコントローラーのシリアル番号などです。製品として販売されているドローンだけでなく自作ドローンも登録可能です。
5.QRコードのプリント
上記情報を入力すると、該当するQRコードが発行されますので、プリントアウトします。
6.QRコードを機体に貼り付け
印刷したQRコードを2cm四方に切り取り、機体に貼り付けます。
以上で登録は完了です。
いかがでしたでしょうか。
中国にドローンを持ち込む際には250グラム以上のドローンは登録が必要になることをお忘れなく。
注: 当ウェブサイトでは海外の様々なドローン規制情報を随時お届けしていますが、ドローン規制はどの国においても通達なく突然変更されることがあります。記事は執筆時点の情報を元にしていますが、上記状況のために最新の状況と異なる場合も発生し得ます。特に海外へドローンを持ち込むことを検討している方はご自身におかれましても現地の法規制を十分に調べるようお願いいたします。
登録方法の詳細は下記URLから確認可能です。(英語)
https://www.thatsmags.com/beijing/post/19442/how-to-register-your-drone-in-china