世界各地でドローンによる配達(デリバリー)の実用化へ向けた実験が行われている中、北欧のアイスランドからもドローンデリバリーのニュースが届きました。
アイスランドといえば多くの火山が活動する自然に溢れた国。国のあちこちに間欠泉や温泉が点在するのを見聞きしたことがある方も少なくないのではないでしょうか。
そんなアイスランドの首都レイキャビクはアイスランドの総人口のおよそ3分の2に当たる人口約21万人が暮らす街。
街は入江や水路が多く存在する為に陸地が分断されているという地形的特徴から、通常の貨物車両等による配達方法は必ずしも効率的なものとはいえませんでした。
下の写真を見るとよくわかりますね。街の中央部にある入江によって車両は迂回しなければならないことが想像できます。

こうした物流の問題を解決するために選ばれたのがドローン。
イスラエルのドローンロジスティクス企業Flytrexによれば都市部でのドローン配達の仕組み導入はかつてない試みだといいます。
Flytrexはすでにアイスラントの民間航空当局からドローンを使用した配達のための許可を得ており、加えて現地でスーパーマーケット等に商品を下ろしているAHAという企業とも提携をスタート。
AHAの Chief Executive Maron Kristofersson氏は、配達インフラは今日我々が知っているショッピングの形を変える、とコメントしています。
デリバリーに使用されるドローンはDJI Matrice600を改良した特注版。
下の動画を見るとわかりますが、ドローンはスマートフォンのアプリによって操作されます。
ドローンはおよそ3Kgまでの荷物を積載することができ、飛行距離は6マイル(およそ10Km)まで及びます。
重量はAHAで扱われているハンバーガーやサンドウィッチといった食材を運ぶには何の問題もないとのこと。
配達先まで直線距離では2Kmほどしかない場所でも、入江や水路によっては7kmの迂回をしなければならないこともしばしば。この場合は20分余計な時間がかかると計算されているところ、ドローンを利用することにより、直線距離での配達が可能になるためこの20分をセーブすることができるのです。
Flytrexの動画によれば、一回の配達あたり60%のコストが削減できると試算されています。
世界中で実証実験が行われているドローンデリバリー。
ひょっとすると、ドローンデリバリーはアイスランドのように地形的特徴により物流が不利な位置にあるエリアから普及していくのかもしれません。
Flytrex社ウェブサイト
http://www.flytrex.com/
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