前回ご紹介したラオスに続きCLMV諸国の一角を占めるベトナム社会主義共和国。
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本日はベトナムのドローン規制をご紹介します。
調べてみてわかったのは、非居住者である外国人がベトナムでドローンを飛ばすのはかなり難しいということ。(タイほどではありませんが。)
特に難しいのが飛行許可の取得です。
それでは以下に詳細を見ていきましょう。
飛行許可の必要性
ベトナムでのドローン飛行に当たってはその飛行目的が商業利用、レクリエーション目的によらず国防省(Ministry of Defence)からの飛行許可の取得が必要です。
この飛行許可の取得、申請書はベトナム語、そしてなんと記入もベトナム語で記入する必要があるのです。加えて許可発行までは約3週間かかるとのことなので、計画的な準備が必要です。
3週間という期間はなんとか準備すれば良いものの、困るのがベトナム語による申請書類。外国人にはハードルが高いゆえ、現地では飛行申請を代理してくれる企業がいくつか存在し、こうした企業のサービスを使用することで、飛行許可を取得するケースが多いようです。
飛行許可申請の代行料は350USドルから700USドルが一般的な相場で、企業により多少価格は異なります。
もしご自身で許可申請を行う場合のためにMinistry of Defenceのコンタクト先を記載します。
<Ministry of Defence コンタクト>
Call: +84-69 696154
Email: info@mod.gov.vn
公式ウェブサイト: 注 非常に重たいです。 http://www.mod.gov.vn/wps/portal/en
ベトナムでも写真家や映像作家の間でドローン人気が高まっているものの、上記飛行許可取得の規制について知っている人はわずかであり、ベトナム政府もたびたびリマインドをして許可取得を呼び掛けているようです。
飛行ルール
飛行許可を取得したら、あとは高度や飛行場所に気をつけて飛行をするのみですが、現在のところベトナムの詳細な飛行ルールは見つかっていません。
そのため他国でも適用される一般的な下記飛行ルールにしたがって飛ばすのが良いと考えられます。
・空港周辺は飛行しないこと(空港中心から10km以内というのが一つの目安です。)
・人混み上空、都市などの人口集中区域上空では飛行しないこと
・飛行は日中に限ること
・人や動物、建物から十分な距離を離れて飛行すること
・高度120m以下で飛行すること(国によっては70m、90mと言ったより低い高度規制を敷いている国もあるので十分に注意。)
どこの国でも通用する一般的な飛行禁止場所の判定として以下の記事も参考にしてください。
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空港での検査
空路でベトナムに入国する場合は、荷物検査でトラブルに合うケースを想定しておく必要があります。
ホーチミンシティの国際線空港タンソンニャット国際空港 では到着時の荷物に対してX線検査があり、カバンの中に入っているドローンは検査官に気づかれてしまいます。もちろん飛行許可があれば堂々としていればいいのですが、長期滞在の場合など入国してから飛行許可を取得しようとしているケースは何らか質問されることや、最悪の場合ドローンを没収されてしまう可能性もあります。もちろん空港職員にもよったりしますが、このあたり、そういう事態が発生し得るということを覚悟しておく他にできることはありません。
近年ベトナムへのドローンの持ち込みは厳しくなっており、ドローンが没収されたというケースも散見されました。
いかがでしたでしょうか。
ベトナムといえば、アオザイやベトナム料理、ハロン湾と言った魅力的な文化・遺産をはじめ、果てしなく広がるライスフィールドやビーチリゾートなど数々の美しい風景が見られる国でもあります。
ドローン映えする景色が多くあることは間違いありませんが、ドローンを飛ばすこととなるとなかなかハードルが高いというのが実情です。
ベトナム国内でのドローン飛行が必要になった場合は現地エージェントなどを活用した飛行許可の取得が効率よく準備をするコツとなるでしょう。
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