この記事最初に見たとき笑ってしまいました。
そんなバカなって・・
おはようございます。
今日からまた月曜日。
憂鬱な1週間が始まる・・・なんてお感じの方にはおすすめの記事です。
ぜひ読んでからご出勤を。
ある調査によると、月80時間以上の残業をしている従業員を持つ企業は割合は全日本企業の25%に上るそうです。
4つの会社を訪問して、御社の従業員で月80時間以上残業している従業員はいますか?という質問を投げかけると1社がYesと回答するという数字です。非常に高い割合と言えるでしょう。
だって80時間ですよ!?
ちなみにぼくも月最大100時間超えの残業をしたことがありますが、基本は会社と家だけをひたすら往復。食事はコンビニ弁当ばかりで、ゆっくり何かを考えたり、将来の計画を立てたり、リラックスする時間もない、月80-100時間残業というのはそういう生活スタイルです。地獄ですね。
“Karoshi(過労死)”という言葉が英語辞書に載るほど、日本の残業問題は世界的に有名です。
Karōshi (過労死), which can be translated literally as “overwork death” in Japanese, is occupational sudden mortality. The major medical causes of karōshi deaths are heart attack and stroke due to stress and a starvation diet. This phenomenon is also widespread in South Korea, where it is referred as gwarosa (과로사/過勞死). In China, overwork-induced death is called guolaosi (Traditional:過勞死 Simplified:过劳死).
この残業問題にドローンを使って取り組もうとしているのが総合オフィスメンテナンス企業の大成。
同社が提供するドローンによるオフィス内巡回システム「T-FREND」では、ドローンが顧客のオフィス内を自律飛行。飛行時に音楽を流すことで社員の帰宅を促します。
同社のビルメンテナンスの知見とドローンの自律屋内飛行の技術を組み合わせることにより、社員の残業管理とオフィスのセキュリティ向上の2つの目的を達成するというソリューションです。
大成 T-FRENDウェブサイト
http://taisei-bm.co.jp/beyond/t-frend/
残業は減るのか?
さて、このドローン活用、果たしてニッポンが抱える残業問題を解決することは可能でしょうか?
ぼくの答えは100%NOです。
ドローンを飛ばして音楽を流して社員を強制的に帰宅させても社員は自宅で仕事を続けるでしょう。そうなればトータルの残業時間は変わりません。
残業問題は問題が別のところにある根深い問題なのに、表層的に何らかの対策をして帰宅を促すだけでは解決しないのです。
ぼくが考える日本の残業問題の原因は大きく以下の4つ。このブログは労働問題ブログではないのであくまで簡単に書きます。本当は山ほど言いたいことがあるのですが。
・無駄な業務に起因する低い生産性
->無駄な業務の一つの例は会議です。何でこの会議に自分は呼ばれてるんだろう、何をしたい会議なんだろう、そんな会議に出席したことありませんか?上司が出ている会議だから自分も出席しなければいけない。でも特に発言する必要もないし、そもそも内容がよくわからない会議だから発言ができない。会議というのは参加している時間もそうですが、会議によって時間が分断されることによる間接的な生産性への影響もあるのです。1時間や2時間多くの人と接していればそれだけ緊張したり、エネルギーを消費したり、また元のタスクに戻るための頭の切り替えにも時間がかかるのです。
・組織体制・権限による多重の社内承認プロセス
課長承認、部長承認、役員承認、社長承認というアレですね。一体何回承認を取ればいいのでしょう。そんなことをしている間に他社に先を越されてしまったというケースもありますね。
異なる承認を得るために資料を作成しなければならないため、さらに時間がかかります。
・過剰品質の追求
作成した資料について重箱のすみをつつくような指摘を上司からされて修正する。資料のコンテンツ・メッセージには関係ない、フォントや色の統一。本当にここまで本当に必要だろうか?相手はそこまで見るだろうか?というような過剰品質追求思考がありますね。でもぼくの経験上ほとんどの外国人は上記のような日本人が気にする点は気にしていませんし、興味がありません。直しません。
・特に戦後の高度成長時代に醸成された””仕事における”協調性・同調性文化
->よく巷で言われる上司や先輩が帰るまで帰れないという空気に支配された強制的なオフィス内禁固刑です。特にやることもないのに上司がまだいるから、先輩がまだ仕事中なので自分も残るというやつです。何もせずにだらだら過ごすこともあれば、残っているがために余計な仕事を振られたりして残業になったりと不幸な残業のパターンです。
戦後の復興期には社員一丸となって業績を上げる、先進国に追いつくために必死に働く、会社は家族という考え方は実際あったのだと思います。そしてその時代に醸成された考え方、会社の文化というのは当時をする人物からその部下、さらにその部下へ教育(=洗脳)されることで21世紀のこの時代においても根強く生き残っています。ぼくと同年代の世代でもこうした考え方を持っている方はおり、彼らは次の世代へとこの文化を継承してくことでしょう。ということでぼくはこの文化はあと50年くらい、もしかしたら永遠に続くのではないかと考えています。三つ子の魂ではないですが、高度経済成長時代を経験した人々が引退しても、その文化は脈々と少しづつ細りながらも継承されていくのでそんなに簡単に変わらないと見ています。
このドローンによる残業問題への取り組み、英BBCなどのメディアでも馬鹿げた取り組みとして残業問題解消という点では疑問視されています。
このサービス2018年4月から一部の企業を対象に試験的にサービス提供を開始し、本格展開は2018年10月を目指しているとのこと。
ところでぼくがドローンが飛んでいるオフィスで働いていたらおそらく面白がってオフィスに残るでしょうね。だって屋内でドローンが自律飛行している姿なんてなかなかレアですから。できれば操縦させて欲しいくらいです。
ちなみにオフィスを飛ぶドローンが流す音楽がこちらの”蛍の光”です。
確かに仕事の士気を高めるというよりは「もう帰るかぁぁ」という気分にさせる曲ですが。
<Source:Japanese employees work so much that drones will soon intervene — Quartz at Work>
https://work.qz.com/1152490/japanese-employees-work-so-much-that-drones-will-soon-intervene/
http://www.bbc.com/news/world-asia-42275874
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1712/14/news032.html
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